第1族:水素とアルカリ金属
第1族は周期表の最初の列で、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムが含まれます。どれも最外殻電子が1個で、この1個の電子がこの族の性質のほとんどを説明します。先頭の水素は非金属の気体なので、この列は実際には水素と6種類のアルカリ金属からなります。
最外殻電子が1個:ns¹のパターン
電子配置はどれもns¹で終わります。nは周期の番号で、水素は1s¹、リチウムは[He] 2s¹、セシウムは[Xe] 6s¹です。金属はこの電子を容易に手放して希ガスと同じ電子配置になるため、Li⁺、Na⁺、K⁺のような1+のイオンをつくります。
水素には、頼れる内側の電子殻がありません。通常はH₂やH₂Oのように電子を共有しますが、電子を失って、酸を酸性にするイオンであるH⁺になることも、電子を1個受け取って水素化リチウム(LiH)に見られるヒドリドイオンH⁻になることもあります。
列を下るにつれての傾向
1段下がるごとに電子殻が1つ増えるので、最外殻電子は原子核から遠くなり、取り去りやすくなります。第一イオン化エネルギーは水素の13.598 eVからリチウムの5.392 eV、セシウムの3.894 eVへと下がり、電気陰性度も2.2から0.98、0.79へと下がります。そのため、下のほうにある金属ほど激しく反応します。
融点も下がります。リチウムは453.65 K、ナトリウムは370.94 K、セシウムはわずか301.59 K(約28 °C)で融け、水素は13.99 Kで融けます。
第1族に出会う場面
水素は水や体内のほとんどの分子に含まれ、肥料用のアンモニアの製造にも大量に使われます。ナトリウムイオンとカリウムイオンは神経の信号を伝え、リチウムはスマートフォンや自動車の電池にエネルギーをためます。ルビジウムとセシウムは原子時計で時を刻みます。
第1族とアルカリ金属
族は周期表の列のことで、ファミリー(仲間)はよく似た性質をもつ元素のまとまりです。水素は列には入っていても、このファミリーには入りません。イオン結合ではなく共有結合をつくるためで、周期表によってはフッ素の上に置くものもあります。ただし木星の内部では、強烈な圧力によって液体の金属になると考えられています。その下にある6種類の金属には、アルカリ金属ファミリーの専用ページがあります。
第1族:族に沿った性質の変化
列の見出しをクリックすると並べ替えられます。
| 1 | 水素 | H | 1 | +1, −1 | 2.2 | 120 | 13.99 K (-259.2 °C) | 0.09 g/L |
| 3 | リチウム | Li | 1 | +1 | 0.98 | 182 | 453.65 K (180.5 °C) | 0.534 g/cm³ |
| 11 | ナトリウム | Na | 1 | +1 | 0.93 | 227 | 370.94 K (97.8 °C) | 0.968 g/cm³ |
| 19 | カリウム | K | 1 | +1 | 0.82 | 275 | 336.7 K (63.6 °C) | 0.862 g/cm³ |
| 37 | ルビジウム | Rb | 1 | +1 | 0.82 | 303 | 312.45 K (39.3 °C) | 1.532 g/cm³ |
| 55 | セシウム | Cs | 1 | +1 | 0.79 | 343 | 301.59 K (28.4 °C) | 1.93 g/cm³ |
| 87 | フランシウム | Fr | 1 | +1 | 0.79 | 348 | 300 K (26.9 °C) | 1.87 g/cm³ |